別府市デジタルファースト推進室がアンケート自由記述2,600件の分類を生成AIとRPAで自動化し、2週間かかっていた作業を2日に短縮しました。
自治体だけでなく、定期的なアンケート分析を行う企業にも参考になる事例です。
バックオフィス業務の課題
市民アンケートの自由記述欄は貴重な意見が集まりますが、分類・集計が手間のかかる作業です。
別府市では2,600件の回答を職員1人が手作業で分類しており、2週間を要していました。
年に複数回発生する業務のため、累計の負担は相当なものでした。
生成AI+RPAをどう組み合わせたか
生成AIとRPA(Robotic Process Automation)を組み合わせたフローを構築しました。
- 生成AI:自由記述テキストを読み込み、内容に応じたカテゴリを自動判定
- RPA:分類結果を集計シートに自動転記・整形
人間が行うのは、AIの分類結果の確認と例外対応のみです。
この事例は総務省の資料にも自治体先行事例として掲載されています。
2週間→2日(約86%削減)の内訳
| 項目 | 導入前 | 導入後 |
|---|---|---|
| 分類対象件数 | 2,600件 | 2,600件(変わらず) |
| 作業期間 | 約2週間 | 約2日 |
| 短縮率 | — | 約86%削減 |
中小企業で再現するなら
「テキストを分類する」作業は業種を問わず存在します。
顧客アンケートの自由記述・問い合わせメールの振り分け・SNSコメントのポジ/ネガ分類などが代表例です。
- ツール:ChatGPT API(月額2,000〜5,000円)+GASで自動分類スクリプトを構築。100〜500件規模なら外注なしで実装可能
- 初期費用:自社エンジニアがいれば3〜5万円。外部発注で10〜30万円が目安
- 体制:構築後は既存担当者が結果確認のみ。専任不要
- 前提業務量:年2回以上・1回100件以上の分類業務があれば効果が出始める
- 失敗条件:カテゴリ定義が曖昧・AIの判定精度を過信して確認を省略・年1回しか発生しない業務(費用対効果が合わない)
| 評価軸 | スコア |
|---|---|
| ROI(投資対効果) | ★★★★☆ |
| 再現性(中小企業) | ★★★★☆ |
| 難易度(低いほど簡単) | ★★☆☆☆ |
ROI★4の理由:年2回以上発生する定期業務なら初期費用を1年以内に回収できる。
再現性★4の理由:GAS+APIで中小企業でも構築可能。
難易度★2の理由:カテゴリ設計が肝。AIの判定ロジックより「どう分類するか」の定義が難しい。
出典・参考
市野
愛知県岡崎市でAI活用支援を手がける一人社長。
中小企業の現場でAIを実装してきた経験から、他社事例を「うちで再現するには」の視点で読み解いて発信中。
