「社内でAIを使わせたいが、どう浸透させればいいかわからない」。
多くの経営者が抱えるこの悩みに、DeNAが一つの答えを示しました。
同社は2025年12月、社員のAI活用事例100件をまとめた資料を無料公開しています。
その裏側には、会長の「AIオールイン宣言」から始まった、組織的な取り組みがありました。
社内AI浸透の課題
生成AIツールを導入しても、「使う人」と「使わない人」が分かれてしまう。
DeNAも同じ課題を抱えていました。
ツールを入れるだけでは変わらない。
組織として使いこなす仕組みが必要でした。
ChatGPT・Gemini・Claudeをどう社内展開したか
DeNAが取ったアプローチは4ステップです。
- 会長のAIオールイン宣言:トップが率先して宣言することで、心理的ハードルを下げた
- 事例シートの整備:エンジニア・ビジネス・クリエイターの各現場で「課題/解決策/結果/感想」の構造で事例を記録
- 毎日X(Twitter)で投稿:社内事例を社外にも発信し続けることで、社員の動機づけにもした
- 100ページPDFに体系化:ChatGPT・Gemini・Claude・NotebookLM・GitHub Copilotの活用事例を一冊に集約し無料公開
社外向け啓蒙資料として影響力を持った
公開されたPDFは社外でも反響を呼び、「自社に照らし合わせて棚卸しができる」と評価されています。
エンジニア・ビジネス・クリエイターの現場事例を「課題/解決策/結果/感想」構造で体系化した点が、参考にしやすいと好評です。
中小企業で再現するなら
DeNAは専任チームを組んで事例集を作成しましたが、年商5億規模の中小企業なら以下の形で再現できます。
- ツール:NotionまたはGoogleスプレッドシートで社内事例シートを作成(月額0〜2,000円)
- 体制:経営者が週1回「AIで助かったこと」を1行Slackに書く。専任不要
- 前提業務量:社員5名以上で各自が週1本以上AIを使っている状態が最低ライン
- 失敗条件:経営者が率先しない・事例を記録しても誰も見ない仕組みになっている
| 評価軸 | スコア |
|---|---|
| ROI(投資対効果) | ★★★☆☆ |
| 再現性(中小企業) | ★★★★☆ |
| 難易度(低いほど簡単) | ★★☆☆☆ |
ROI★3の理由:直接的な時間削減数値が出ていないため。
ただし「浸透の型」として再利用価値は高い。
再現性★4の理由:ツール・体制ともに中小企業が使えるレベルに落とし込める。
難易度★2の理由:Notion/スプシで始めれば開発不要。
出典・参考
市野
愛知県岡崎市でAI活用支援を手がける一人社長。
中小企業の現場でAIを実装してきた経験から、他社事例を「うちで再現するには」の視点で読み解いて発信中。
