YAOYA株式会社がHR BrEdge社労士法人を支援し、AI研修+生成AI活用で採用業務を約660時間削減した事例です。 note(2025-09-10)で公開されています。
「社労士事務所の話だから関係ない」と読み飛ばすにはもったいないです。 中小士業・サービス業・1人社長で「採用業務に時間がかかり、限られた人員での運用に限界」で悩んでいる構造そのものだからです。 HR BrEdgeはこの問題を、「AI研修+生成AI業務再設計」で解いています。
僕が注目したのは、「採用業務660時間削減」という具体数字です。中小士業・サービス業にそのまま転用できます。
中小士業・サービス業の採用課題
社員1〜30名の中小士業・サービス業にありがちな構造はこうです。
- 求人票作成に毎回数時間(媒体ごとにフォーマット異なる)
- 候補者スクリーニングが履歴書1件あたり30分
- 面接日程調整がメール往復で数時間
- 結果、採用担当の本業を圧迫
汎用ChatGPTにテキスト渡すだけでは業務全体の再設計にはなりません。「AI研修+業務フロー組み替え」が必要、というのが本事例の骨子です。
HR BrEdge社労士法人の取り組み
YAOYAのnote記事で紹介されている内容は以下です。
- 対象: 採用業務全般(求人作成〜面接調整)
- 基盤: 生成AI+AI研修(YAOYA提供)
- 用途:
- 求人票自動生成: 職種別テンプレ+AI生成
- 候補者スクリーニング: 履歴書をAIで一次評価
- 面接日程調整: AI支援でメール文面・候補日提示
- 設計思想: 個別ツール導入ではなく業務全体を再設計
効果実感の数字:
- 採用業務にかかる時間を約660時間削減
何が真似できるか
本事例から、設計思想だけ抜き取るとこうなります。
- 採用業務をフェーズごとに分解(求人・選考・調整)
- 各フェーズでAI活用ポイントを整理
- 担当者は最終判断と候補者対応だけ
- 効果は「フェーズ別時短×採用人数」で測る
特に「業務全体の再設計」が秀逸です。中小士業ほど「ChatGPTで求人作成」止まりになりがちですが、選考・調整まで含めて再設計すれば桁違いの時短が生まれます。
中小企業で再現するなら
ここからが本題です。社員1〜30名の中小士業・サービス業で同じ思想を取り入れるならどう削るか。
構成
| 項目 | HR BrEdge社労士法人 | 中小士業・サービス(社員1〜30名) |
|---|---|---|
| 対象 | 採用業務全般 | 主要求人カテゴリの採用 |
| ツール | 生成AI+AI研修 | ChatGPT/Claude+研修(月20〜30ドル/人+研修費、2026年5月時点。要最新価格確認) |
| 月額費用 | (記載なし) | 推定 月1〜5万円(ライセンス) |
| 初期費用 | (記載なし) | 推定 30〜100万円(AI研修+業務再設計) |
| 体制 | 採用担当+外部支援 | 代表+採用担当+外部AI支援 |
| 期間 | (記載なし) | 3〜6ヶ月で運用化 |
評価軸スコア
| 評価軸 | スコア |
|---|---|
| ROI(投資対効果) | ★★★★★ |
| 再現性(中小企業) | ★★★★☆ |
| 難易度(低いほど簡単) | ★★★☆☆ |
(難易度=数字小さいほど簡単)
スコア根拠は以下です。
- ROIは最高。660時間削減は人件費換算で大きい
- 再現性は高い。業務分解+AI研修で再現可能
- 難易度は中。業務再設計にAI支援者が必要
前提条件・必要データ
- 採用業務のフローが可視化されている
- 求人票・履歴書をテキスト化できる
- 採用担当がAI活用に前向き
- 月次でレビューする運用担当
失敗条件・適用しないケース
- AIで生成した求人票を校閲なし掲載(誤情報リスク)
- スクリーニングをAI判定だけで決定(機会損失リスク)
- 業務再設計せずChatGPT契約だけで済ます
- 効果測定をせず「便利になった気がする」で終わる
「ChatGPTを契約すれば採用が660時間削減する」のではありません。
業務分解→AI研修→各フェーズ再設計→検証→運用→月次測定、という流れが3〜6ヶ月で回って初めて、本事例が描く「660時間削減」像が中小士業にも見えてきます。
特に「業務再設計」を省くと、AIが点で入っても全体最適にならず効果が薄れます。
出典・参考
市野
愛知県岡崎市でAI活用支援を手がける一人社長。 中小企業の現場でAIを実装してきた経験から、他社事例を「うちで再現するには」の視点で読み解いて発信中。
