【企画×ワークフロー】アソビューCPOがClaude Codeで日常業務11個を自動化

アソビュー株式会社CPOの横峯樹さんが、Claude Codeを使って日常業務11個を自動化した、というnote記事です。

「CPOがコード書ける人だから当然でしょ」と思った方、ちょっと待ってください。 記事を読むと、派手な数値削減ではなく「朝の30分の巡回作業をなくす」という地味な動機が前面に出てきます。 ここが見落とせないポイントです。

僕が注目したのは、自動化のスケールではなく「11個のジョブを独立に切り出した設計」です。 1個の巨大なエージェントを作るのではなく、用途ごとに細かく分けて launchd で回す。 だからこそ、壊れたときに局所的に直せるし、追加もしやすい。

管理職・企画系業務の課題

スタートアップやベンチャーの管理職、企画系の役職にありがちな構造的な問題はこんな感じです。

  • 朝イチで Slack、メール、ニュース、ダッシュボードを巡回するルーチンが30分単位で残る
  • 同じ情報を何度も確認するが、判断に使う情報はそのうちのごく一部
  • 戦略を考える時間と、情報収集の時間が混在して切り替えコストが高い
  • 「全部AIに任せる」と判断品質が落ちる一方、何もしないと情報過多で消耗する

横峯さんの記事の動機も、まさにここでした。 「業務時間を圧縮する」というより、「毎朝必ず発生する巡回コストを、機械側に寄せる」という発想です。

横峯さんがどう設計したか

note記事(2026-02-16)で公開されている範囲では、以下の構成です。

  • 対象: 横峯樹さん(アソビュー株式会社CPO)
  • ツール: Claude Code + Python + launchd(macOS の定時実行)
  • ジョブ数: 11個(デイリー5+ウィークリー6 の構成)
  • 設計思想: 1つの巨大エージェントではなく、用途ごとに独立したジョブとして切り出す

ジョブの内容は、Slackやプロダクトデータの要約、競合・業界ニュースの整理、ミーティング準備の事前整理、LLM関連の社内統計の集計など、CPOとしての判断材料を朝までに揃えておく系のタスクです。

実装は Claude Code に書かせて、Python スクリプトとして launchd で定時実行。 「使い捨てない自動化を、Claude Code で組む」 という思想に近い構成になっています。

11ジョブで何が変わったか

note記事で語られている主な効果は、定量的というより質的なものです。

  • 朝の巡回作業30分が、ほぼ不要になった
  • 結果が Slack/ローカルに届くため、必要なときだけ深く読みに行く運用に変わった
  • 「80点を毎日確実に」という哲学(完璧でなくても、毎日継続して届く方が価値が高い)
  • ジョブが11個に独立しているので、壊れたジョブだけを直せる

注意点として、これは「業務全部を AI が代替した」話ではありません。 判断・戦略・対話の工程は人間に残っており、自動化したのは情報収集と一次整理です。

「Claude Codeで全部削れた」と読むと方向性を間違えるところで、 「毎朝必ず発生する定型コストを機械側に寄せた」と読むと、中小企業でも応用できる構造に見えてきます。

中小企業で再現するなら

ここからが本題です。年商5億規模の会社で、管理職・企画担当が同じ思想を取り入れるならどう削るか。

構成

項目 横峯さん(アソビューCPO) 中小企業(年商5億・経営者or管理職)
対象 個人1名(CPO) 経営者・部門長1〜2名
ツール Claude Code + Python + launchd Claude Code Max Plan(月3,000円/人〜、2026年4月時点。要最新価格確認) + Python/cron or launchd
月額費用 数千円〜(Claude利用料) 推定 月3,000〜1万円(利用者1〜2名分、2026年4月時点)
初期費用 推定ゼロ(本人がエンジニア) 推定 30〜80万円(初期設計・スクリプト整備・運用ルール)
体制 本人1人 担当者+外部支援月5〜10時間
期間 段階的に追加 1〜2ヶ月で5ジョブ → 順次拡張

評価軸スコア

評価軸 スコア
ROI(投資対効果) ★★★★☆
再現性(中小企業) ★★★☆☆
難易度(低いほど簡単) ★★★★☆

(難易度=数字小さいほど簡単)

スコア根拠は以下です。

  • ROIは高め。朝の巡回作業を機械化することで、判断系業務に集中する時間が確保できる
  • 再現性は中程度。Claude Code とターミナル・cron/launchd を扱える担当者が必要
  • 難易度は高め。1個の万能エージェントを目指さない設計の理解と、ジョブを独立に切り出すスキルが要る

前提条件・必要データ

  • 担当者が Claude Code およびターミナル環境に最低限抵抗がない
  • 巡回対象(Slack、ニュースソース、社内ダッシュボード等)が API またはスクレイピング可能
  • 「完璧でなくても毎日届く方が価値が高い」というスタンスを共有できる
  • 出力先(Slack、メール、Notion等)が決まっている

失敗条件・適用しないケース

  • 「全部1つのAIエージェントに任せたい」と望むケース(設計思想と逆方向)
  • 担当者が GUI ツールしか使わず、cron・launchd・スクリプト実行に抵抗が強い
  • 巡回対象のデータが紙・人力共有しかなく、機械が読める形になっていない
  • 「30分の手作業がなくなる」ことに価値を感じない経営文化

「Claude Codeでなんでも自動化できる」というよりは、 ジョブを細かく独立に切る → 一つひとつを Claude Code で実装 → 定時実行で回す → 壊れたジョブだけ直す という運用思想を引き継いで初めて、11個のジョブが維持できる体制になります。

「巨大エージェント信仰」と決別できるかどうかが、最大の分かれ目です。

出典・参考


市野

市野

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愛知県岡崎市でAI活用支援を手がける一人社長。 中小企業の現場でAIを実装してきた経験から、他社事例を「うちで再現するには」の視点で読み解いて発信中。

市野 佑馬
執筆メンバー 市野 佑馬

愛知県岡崎市を拠点に、中小企業向けのAI活用支援を提供。ChatGPT・Claude Code等を活用した業務自動化やSEO・広告運用の内製化を支援。経営者が自らAIを使いこなせる体制づくりをサポートしている。

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