【介護×バックオフィス】非エンジニアがChatGPTでVBAを組み、実地指導書類の作業を1週間→3時間に

岡崎AI会メンバーの石本 大貴が手がけた、AI活用による業務改善事例です。

介護施設で毎年提出が必要な「実地指導」用書類(Excel約8枚)の整理を、ChatGPTにVBA(マクロ)を組ませて自動化。手作業で1週間弱かかっていた作業を、約3時間で終わらせる仕組みに置き換えました。

ポイントは、石本本人はエンジニアではないという点。コードを自分で書いたのではなく、ChatGPTに状況と希望するアウトプットを伝え、必要なVBAを生成させた、という流れです。

課題

介護施設で毎年1回提出が必要な「実地指導」関連書類は、以下のような構造的な問題を抱えていました。

  • 提出書類はExcelシート約8枚で構成されている
  • 作業者ごとにフォーマットがバラバラ(列の並び・項目名・記入ルールが揃っていない)
  • 手作業で整理すると、シート半分で半日。全体で1週間弱かかる
  • 毎年同じことを繰り返す(=年次の固定コスト)

「フォーマット統一」「重複データ削除」「集計列の追加」など、やること自体は単純なのに、量が多くて時間が溶けるタイプの作業です。

どう導入したか

当時(対応時点)はAIがExcelファイルを直接処理できる機能(ChatGPTのコード実行・ファイル添付)が一般化していなかったため、以下の流れでChatGPTを「VBA生成役」として使いました。

  • 使用ツール: ChatGPT(無料 or Plus想定)+ Excel(VBAエディタ)
  • 役割分担:
    • 石本: 現状のフォーマット・希望するアウトプットを言語化し、ChatGPTに伝える
    • ChatGPT: 整理用VBAコードを生成
    • 石本: 生成されたコードをExcelに貼り付け→実行→挙動確認→必要に応じてChatGPTに修正依頼
  • 初期費用: ChatGPT月額数千円のみ。専用ソフト導入なし
  • 期間: プロンプト調整とコード修正を含めて数日

「AIにコードを書かせる→人間が動作確認する」というシンプルな組み立てです。
特別なAPIや高額ツールは使っていません。

結果

  • 作業時間: 1週間弱 → 約3時間(おおよそ95%以上の短縮)
  • 翌年以降は、生成済みVBAをそのまま再利用できるため、追加コスト ほぼゼロ
  • 担当者の負担減・本来業務への時間配分が可能に

注意点として、これは「AIが書類を作った」のではなく「AIが整理ツールを作った」事例です。
最終的な記入内容のチェックは引き続き人間が行います。
属人化していた「フォーマット整理ノウハウ」を、誰でも実行可能なVBAに固定した、という見方が正確です。

学び・現場のリアル

  • 当時はAIがExcelを直接扱えなかったので「VBAを書かせる」迂回ルートを採用。今であればChatGPTのコード実行機能やCopilot in Excelで、もっと直接的にできる
  • とはいえ、現場のExcelは「マスタなし・バラバラフォーマット・手作業前提」が多く、いきなりAIに渡しても結果が安定しない
  • 何を揃えれば何が機械化できるか」を言語化することが、AI活用の8割
  • 1週間→3時間で生まれた時間は、現場では「他の改善を考える余白」に化ける

あなたの事業で再現するなら

業種を問わず、こうした「毎年同じExcel整形作業」をやっている方は多いはずです。再現のための最小構成は以下です。

  • 対象業務の選び方: 「毎月 or 毎年同じ」「Excelで完結する」「ルール化できる」の3つを満たす作業
  • 必要なもの: ChatGPT(月額数千円)・Excel・整理後のフォーマット見本1枚
  • 進め方:
    1. 整理後のフォーマット(理想形)を1枚作る
    2. 整理前のサンプルデータをChatGPTに見せ「これを理想形に変換するVBAを書いて」と依頼
    3. 生成コードを実行→結果を確認→ズレた箇所をChatGPTに伝えて修正
    4. 動いたら社内マニュアル化(再利用前提)
  • 注意点: 機密性の高いデータをそのまま貼らない・最終チェックは必ず人間が行う

「うちのExcel作業もAIで自動化できるか?」を一緒に考えたい方は、岡崎AI会の無料相談でお話しください。
売り込みはしません。やる/やらないも一緒に整理します。

このケースを手がけた石本のプロフィールはこちら → 石本 大貴

市野 佑馬
執筆メンバー 市野 佑馬

愛知県岡崎市を拠点に、中小企業向けのAI活用支援を提供。ChatGPT・Claude Code等を活用した業務自動化やSEO・広告運用の内製化を支援。経営者が自らAIを使いこなせる体制づくりをサポートしている。

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