【教育×プロダクト開発】非エンジニアが「3教科×3年分」の学習アプリをAIで開発。情報を小出しにする設計で苦手な子が続けられる仕組みに

岡崎AI会メンバーの石本 大貴が、自身の学習塾「ぐっとスクール」向けに開発した、AI活用の教材アプリ事例です。

勉強が苦手な生徒は、情報量が多いと嫌になる繰り返し覚えるのが苦手という共通の傾向があります。そこで、情報を小出しにし、苦手な箇所だけを反復学習できる、ログイン機能付きアプリをAI活用で開発しました。

組み込んだのは、参考書12冊分・問題集6冊分(3教科×3年分)に相当する膨大な学習データ。AI以前であれば、一人で作るのは事実上不可能な作業量です。

公開しているサービス例: チャットでスタディ / サクイチ

課題

学習塾現場で長年見えていた、生徒側の構造的な悩みは以下のようなものです。

  • 市販の参考書・問題集は情報量が多すぎて、勉強が苦手な生徒には逆効果になりがち
  • 「全部やる」前提の構成だと、できない問題に何度も当たり、自己効力感を下げる
  • 反復学習が大事と分かっていても、生徒が自分で「苦手な箇所だけ」を抽出するのは難しい
  • 個別塾でも、教材を生徒ごとにカスタマイズするのは現実的に重い

結果として「自分で勉強できない子」ほど、市販教材だけでは学力が伸びにくい状態が続きます。

どう導入したか

石本のアプローチは「教材自体をアプリ化する」ことで、教える側・学ぶ側の負担を同時に減らす設計でした。

  • アプリの基本設計:
    • フラッシュカード型(問題1問ずつ提示し、回答→正誤→次へ)
    • 情報を「小出し」にすることで、苦手な生徒も心理的にやり始められる
    • 正誤データを蓄積し、「苦手な箇所だけ」を反復するモードを搭載
    • ログイン機能で生徒ごとの進捗を保存
  • データ規模:
    • 参考書12冊分 + 問題集6冊分
    • 3教科 × 3年分(中学校相当)
    • AI以前なら一人で作るのは不可能だったボリューム
  • 開発手段: 生成AIによるコード生成(石本本人は非エンジニア)。ログイン機構・データ管理・反復学習ロジック等もAIで実装

「人が書くのは時間的に無理だがロジックは決まっている」領域こそ、生成AIの威力が最も出る部分です。

結果

  • 勉強が苦手な生徒でも続けられる導線が作れた(情報の小出し+苦手箇所反復)
  • 3教科×3年分という、塾の通常運用ではほぼ不可能な教材ボリュームを一人で構築
  • ログインベースで進捗が残るため、生徒・保護者・指導者の3者が同じデータを見られる
  • 同じ仕組みは、企業向けの社内マニュアル検索ダイエットや占いなどのBtoCアプリにも転用可能(と市野からも評価)

注意点として、これは「AIが教育してくれる」アプリではなく「AIで作った教材を、人間の指導とセットで使う」前提の設計です。教える側の関与を抜くと、塾現場の学習効果は伸びにくい、というのが石本本人の立場でもあります。

学び・現場のリアル

  • 生成AIで一番効くのは「ロジックは固定だが量が多い」領域。教材・マニュアル・FAQ・チェックリストなど
  • 非エンジニアでもプロダクトを作れる時代だが、使う側の体験設計(UX)を考えられるかで成果が決まる
  • 「全部入れ」より「情報を小出しにする」設計の方が、現場で続けられる
  • 苦手な箇所だけを反復させる、というロジックは教育以外にも応用可能(社内研修・コンプライアンス学習・資格学習)

あなたの事業で再現するなら

この事例は教育分野に見えますが、本質は「大量の固定ロジックを、続けられる体験に変換する」ことなので、以下のような場面で再現できます。

  • 社内マニュアル検索システム: 数百ページのマニュアルを「必要な箇所だけ取り出して見せる」
  • 新人教育・コンプライアンス学習: 同じ知識を反復させる仕組み(全部読ませない)
  • 資格対策アプリ・社内テスト: 個人ごとの苦手領域だけを反復出題
  • BtoC学習・趣味系アプリ: ダイエット・占い・資格・語学等、繰り返し学ぶ系

最小構成のイメージ:

  • 必要なもの:
    • 生成AI(ChatGPT等、月額数千円〜)
    • 体験設計を一緒に考えられるパートナー(社内 or 外部支援)
    • 「アプリで何を続けてほしいか」のゴール定義
  • 進め方:
    1. 対象データ(マニュアル・教材等)を整理
    2. 「続けてもらうための1画面」をデザイン(全部見せない・小出し)
    3. AIに画面と機能を作らせる→動かしてみる→ユーザーに見せる
    4. 反応データを見ながら2週間単位で改善
  • 注意点:
    • 「アプリを作る」ことが目的化しないように、最初に「誰が・何分続ければ成功か」を決める
    • 個人情報・成績データ等を扱う場合はセキュリティ設計を初期から組み込む
    • 運用フェーズの工数(問い合わせ対応・バグ修正)も最初から見込む

「うちの研修・マニュアル・コンテンツも、この仕組みに乗せられそうか?」と感じた方は、岡崎AI会の無料相談でお話しください。
売り込みはしません。やる/やらないも一緒に整理します。

このケースを手がけた石本のプロフィールはこちら → 石本 大貴

市野 佑馬
執筆メンバー 市野 佑馬

愛知県岡崎市を拠点に、中小企業向けのAI活用支援を提供。ChatGPT・Claude Code等を活用した業務自動化やSEO・広告運用の内製化を支援。経営者が自らAIを使いこなせる体制づくりをサポートしている。

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